リファインバースがタイルカーペットのリサイクルという金鉱を掘り当てた!!企業研究

タイルカーペットのリサイクルという金鉱を掘り当てて、順調に売上を伸ばしている企業があります。

その企業は、リファインバース

 

リファインバース株式会社

同社は2003年に、株式会社御美商、株式会社ベスト、そして、ライザエンジニアリング株式会社が共同で設立した会社です。

ほとんどのオフィスにあるタイルカーペット。

何らかの理由で廃棄されたそのタイルカーペットの再資源化を実現した会社です。

これにより、タイルカーペットからタイルカーペットへというリサイクルの道ができたのです。

タイルカーペットのリサイクルを実現した同社の2016年6月期の売上高は21億2000万円、営業利益は2億6700万円です。

さらに、2017年6月期の売上高は24億600万円、営業利益は3億5100万円と見込んでいて、4期連続の増収増益に挑んでいます。

どのようにして4期連続の増収増益を見込めるような力をつけられたのでしょうか?

 

両手に花!いや、それ以上の…

それは、事業の特徴にあります。

まず、同社がリサイクルをしようと考えても、リサイクルするための材料がないと始まりません。

そこで、その材料となるタイルカーペットを産業廃棄物処理業者から処理受託料を得て、廃棄タイルカーペットを引き取ります。

次に同社独自の処理でタイルカーペットを分解して、再生樹脂を作り出します。

そして、その再生樹脂をカーペットメーカーに販売します。

処理受託料を得て、さらに、再生樹脂を販売する…
まさに両手に花の状況です。

しかし、得るだけではありません。

その両手の花の側にもメリットがあります。

一般的にタイルカーペットはリサイクル処理が困難なので、埋め立てることになります。

産廃業者にしてみると、処理受託料として埋立費用の半額を支払ってでも引き取ってもらう方がコストの面からのメリットが大きい。

また、カーペットメーカーからすると、石油から造られた樹脂の半額程度で再生樹脂を使えるとコストを抑えられ、完成製品を環境対応商品として提供できます。

このように、同社の事業の特徴はお互いにとってウィンウィンの関係なのです。

この両得な関係があるからこそ増収増益が図れるのです。

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ここは私のフィールドです!

同社の収益性を支えるかのように、リファインバースのいる土俵は広いです。

タイルカーペットは、ほとんどのオフィスで使用されているものなので、その絶対量は大きいです。

また、同社の越智社長は、「廃棄タイルカーペットは景気にあまり左右され(ないものです。

)」と経験則を話します。

一般的に会社・企業は、業績が好調の場合には人を増やして効率性を高めるためにより広いテナントへ移転します。

逆に業績が芳しくない場合には、コストカットのため狭いオフィスに移ります。

その入れ替わり時に、タイルカーペットの張り替えが行われることが多いです。

また、経年劣化などの理由により張り替えも行われます。

ですので、景気にあまり左右されないのです。

実際、タイルカーペットの廃棄量は同社の事業範囲である首都圏全体で年間およそ3万5000トン

そのうちの約6割の約2万トンを、同社が再生処理しています。

そんな広い土俵であるにもかかわらず、ライバル企業が少ないのが現状です。

参入企業はあるにはありますが、そのほとんどが数年で撤退していきます。

その理由として、新規参入するにしても2006年から再生工場を稼働させているリファインバースにコスト面で上回り、仕入れ網を確保することは相当の時間を要します

さらなる理由としてタイルカーペットの再資源化技術が困難という事情があります。

タイルカーペットはナイロンでできた化学繊維に塩化ビニールを強固に密着させたものです。

それら強固に密着された両者を分離し、再利用することは非常に困難なことです。

それを高品質で可能にしたのがリファインバースなのですが、同社はその再資源化技術で特許を取っていません。

特許を取るということは、その特許技術を一定期間ほぼ独占して使用できるということです。

しかし、その反面、その技術を公開しなければなりません

ですので、リファインバースが再資源化技術で特許を取っていないので、参入企業は再資源化技術を開発して初めて同じ土俵に立てるということなのです。

このように同社のいるフィールドは広いですが、参入するには困難な問題があるためライバルが少ないので、4期連続の増収増益を視野に入れることができるのです。

 

わたし、気になります!!

リファインバースは、設立後13年目の2016年7月に上場を果たしました。

2770円だった初値は上下推移しながらもゆっくりと上がり、2017年2月には8000円に手をかけました。

この投資家の期待に応えるため、同社は新たな事業を開始しようとしています。

これまでの再資源化は、廃棄タイルカーペットの塩化ビニールの部分のみでした。

2014年1月に産業改革機構の出資を得て、ナイロン部分の再生にも成功したのです。

それを受け、2016年4月に日東化工からナイロン再生製品事業を譲り受けて顧客基盤を得て、新たな工場の立ち上げも進めています。

このナイロン部分の再生事業は、2018年以降に利益を得られるようになるそうです。

また、2017年にはリサイクル対象をタイルカーペット以外にも広げる予定です。

投資家の期待に応えられるかどうかも、今後は重要になるのではないでしょうか。

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狙うは全国…いや…

好調なリファインバースですが、現在の事業範囲は首都圏です。

しかし、その眼は日本全国に向けられています。

現在、同社が1年間に再生する廃棄タイルカーペット数は400万平方メートル分。

その目を全国に向けると、年間3000万平方メートル分が廃棄されています。

魅力的な数字です。

しかし、そこには距離の壁が立ちふさがっています。

廃棄タイルカーペットを今ある自社工場まで輸送するには輸送費が掛かります。

そのためまず、拠点となる地点ごとに工場を作る必要があります。

ですので、全国展開はまだ先になりそうですが、需要は高いです。

さらにその視野を世界に広げてみると、同年間廃棄量は2億5000万平方メートルと桁違いの数字です。

越智社長いわく、「海外で使われるタイルカーペットの構造や寸法は国内とほぼ同じなので既存技術で通用する」と自信を持って断言しています。

全国展開含め海外進出も数年先になりそうです。

しかし、その瞳に映るは日本全国、いや、世界です!!

 

この記事を読んで

リサイクル、リサイクルと、よく耳にします。

実際にその途中経過を見ることはほとんどありません。

しかし、そこにもビジネスがある…
ビジネスチャンスは、色んなところにあるというのを感じる事ができました。

また、驚いたのが再資源化技術で特許を取っていないというところです。

確かに、特許を取ることによるデメリットもあります。

例えば、特許技術を公開しなければならないことや、特許法はあくまで日本の法律で外国では通用しないことなどです。

逆に特許を取らないことによるデメリットもあります。

それは技術の流出です。

この両者のメリット・デメリットを比較したうえで、特許を取らないと決断した同社の判断に正直、驚きました。

そんな驚きをくれたリファインバースが4期連続の増収増益を達成して、そして、地球に資するその技術を世界に広げてほしいと思います。

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