アイ・ティ・イーのアイスバッテリーで冷蔵物流に革命を起こす!

 

保冷剤の性能の向上と保冷容器の組み合わせで商機を見出す!

 

 

羽田空港内国際線の貨物ターミナル。

そこで、全日本空輸貨物コンテナに、メロンやマスカット等の高級フルーツが次々と積み込まれていきます。

その輸送先はタイのバンコク。

深夜0時半に出発し、現地時間の朝5時に到着します。

そして、その日の午前中にはバンコク市内のお店に並ぶことになります。

このコンテナは輸送中の内部の温度を2~8度に保つ事ができる特殊なコンテナです。

 

全日空はコンテナを2台準備して、2016年9月28日から国際貨物での運用を開始しました。

その性能は100時間以上の長距離輸送が可能で、生鮮食品や医学品などの利用を予定しています。

 

 

格段に進化させた保冷剤とは?

見た感じだと、よくある航空コンテナです。

しかし、その内部をよく見てみると…

庫内上部には保冷剤がぎっしり!

保冷剤を使用することで、内部を冷やしています。

 

この保冷剤の開発、そして、この保冷剤を使用した貨物コンテナを製造したのが…

アイ・ティ・イー

 

アイ・ティ・イーは保冷剤だけではなく、専用の保冷バッグやカートなども製造・販売しています。

 

 

このアイ・ティ・イーが開発した保冷剤を使った輸送装置の大きな特徴は、保冷剤を使用しているので、冷却するための電気が不要だということです。

つまり、航空機やトラック、貨物列車などで輸送する際に、別に必要となっていた発電機がいらないのです。

 

 

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アイ・ティ・イーの保冷剤「アイスバッテリー」は、一見、キャンプ用品やスーパーの宅配サービスなどで使われる保冷剤と同じですが、長時間、一定の温度を保つことができます。

さらに、プラスチックに液体が入っているタイプのものなので、凍らせて再利用することが可能なんです。

また、設定温度が異なる8種類の製品があり、マイナス30度からプラス25度まで対応できるようになっています。

 

2007年にアイ・ティ・イーを立ち上げたパンカジ・ガルグ社長は、保冷剤の開発について、こう話します。

「保冷剤の水溶液の成分や配合を変えるなど試行錯誤を重ねた。対応温度帯を増やし、保冷時間が長くなるよう工夫した」と説明します。

 

 

一定温度を保ちながら持続時間を伸ばすためには、増やすだけ?!

ガルグ社長がもう一つ重要視したのが、一定の温度で安定させることでした。

そのため、保冷ボックスやカート、コンテナ容器自体も独自開発。

アイスバッテリーを使用してボックスやコンテナ容器内の温度を一定に保つため、実験を行い、アイスバッテリーの最適な配置場所や容積、形状を割り出しました。

これにより、温度の持続時間を伸ばしたいときは保冷剤を追加するだけとなったのです。

例えば、アイスバッテリーを1枚から2枚にすると、持続時間は2倍になります。

 

 

導入しやすい販売形態!

販売方法も工夫されています。

 

保冷剤は全てレンタル、専用の保冷容器も基本はレンタルかリースです。

冷蔵庫など売り切り製品は一部となっています。

 

気になるそのレンタル料ですが、

  • 保冷剤は1個あたり月額300~400円
  • 専用保冷ボックスは月額700~1500円
  • 専用航空コンテナは月額10万~15万

といった感じになっています。

 

レンタルとなっているため、アイ・ティ・イーにとっては収益の安定 を図れ、逆に、顧客にとっては導入しやすく なっていて、まさにウィンウィンの関係に。

 

 

「専用容器を併用してもらうことで、保冷剤だけでなく保冷システム全体(を提供できる)のが最大の強み。
レンタルを通じて温度設定や輸送量など顧客の細かい要求に対応する提案型のビジネスだ」
と、ガルグ社長は自社のビジネスモデルについて自信をみせます。

 

その言葉を表すかのように、2016年7月から日本貨物鉄道(JR貨物)が、アイスバッテリーを利用した貨物コンテナを1台導入し、生鮮品の輸送の試験運用を開始しました。

具体的には、北海道の野菜を東京都内に48時間で運びます。

 

 

また、他にもアイスバッテリーを利用している会社があります。

研究用試薬を販売する八州薬品(大阪市茨木市)は、2015年2月から製品の配送にドライアイスからアイスバッテリーに切り替えています。

その理由について、八州薬品の廣岡祥弘社長はこう話します。

「温度に敏感な試薬の輸送の際、温度調節が難しいドライアイスでは凍り過ぎてしまったり、大きな温度変化が起きたため試薬が使えなくなったりすることがあった。
一定の温度に保てるアイスバッテリーなら、そうしたことは起きない」

 

従来、電気を使わない冷凍・冷蔵輸送としてドライアイスが使われてきました。

しかし、ドライアイスはおよそマイナス79度で気化するので、内部の温度を一定に保つことが一般的に難しかったのです。

そこで、アイスバッテリーに白羽の矢が立ったというわけです。

 

繊細な製品であればあるほど、その真価を発揮するというわけです。

 

 

アイ・ティ・イーの成長

現在、アイ・ティ・イーの取引先は100社を越え、業界も医薬品、空輸、鉄道、食品など多岐に渡ります。

2016年3月期の売上高は1億6500万円、2017年3月期は2億5000万円が見込んでいるそう。

 

 

そんな好調のアイ・ティ・イーを立ち上げたガルグ社長の故郷は、インド。

 

1988年に来日し、神戸製鉄所にシステムエンジニアとして入社。

その後にアメリカのインテルに転職。

コンピュータ向けの冷却システムに携わったことから、冷却システムに興味を持ち、退職し、日本でアイ・ティ・イーを起業しました。

そして、2年間の研究を経て、保冷システムを製品化したのです。

 

2009年に日本航空向けに冷蔵カートを開発したことなどから、会社とその商品の知名度が上がり、順調に事業が拡大。

2012年には、現在、最大の取引先となっている大手医薬品卸のアルフレッサが、医薬品の物流にアイスバッテリーを採用!

 

 

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アイ・ティ・イーの今後…故郷にも?!

2015年12月には、ガルグ社長の故郷インド・ニューデリーに拠点を設置し、現地企業とアイスバッテリーを使った牛乳の宅配など新たな事業の道を探しています。

 

また、ガルグ社長は、「マイナス50度に対応した保冷剤やアイスバッテリーを使った専用の軽トラックを開発している。用途はまだまだ広がる」と今後の展開への意気込みを語っています。

 

100時間以上という長い時間、電気を必要とせず、冷凍・冷蔵輸送できる強みを生かすことができれば、日本の食材などを世界中に届けることが容易になります。

そうなれば、日本産業のさらなるグローバル化を牽引する希望の光となる可能性を秘めています!

 

 

 

 

電気を必要とせず温度を一定に保ったまま、長時間の輸送を可能にしたアイスバッテリー。

これからも様々な分野で活躍が見込まれます。

例えば、生鮮食品などのような鮮度が重要となるもの、医薬品のような精密な温度管理が必要となるもの。

このようなモノにアイスバッテリーを利用することで、より安全・安価に配送することができ、私たちの生活がより良いものとなります。

 

また、長時間温度を一定に保ったまま配送できるということは、日本の色々なモノを海外の方に楽しんでもらえる機会が増えることに繋がります。

そうなれば、敷居の高さから海外展開に二の足を踏んでいた様々な企業の背中を押し、ひいては、日本経済の活性化に資することになるのではないでしょうか。

 

ですので、アイ・ティ・ティ・アイスバッテリーのより一層のご活躍、期待しています。

がんばってください。

 

 

 

アイ・ティ・ティ株式会社/アイスバッテリー株式会社

公式(http://www.icebattery.jp/jp/

 

 

会社概要

会社名
アイ・ティ・イー株式会社
(英語表記 Innovation thru Energy Co.,Ltd.:ITE)
関連会社
アイスバッテリー株式会社
(英語表記 IceBattery Co.,Ltd)
代表者名
パンカジ・クマール・ガルグ
設立
平成19年8月2日設立
資本金
5000万
本社所在地
〒100-6510 東京都千代田区丸の内1-5-1
新丸の内ビルディング10F 日本創生ビレッジ
TEL:03-3287-7327
FAX:03-3287-7328
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