オーセンティックがヒトココで起こす「人命救助の大型台風」?

 

春、満開の桜で街並みが彩られる季節。

都内のとある作業所の入り口では、街へと出発しようとする入所者と、それを見守る職員男性の姿がありました。

入所者の胸には、お守りくらいの大きさのオレンジ色の機器が下げられています。

これは、この施設で入所者が外出する際にいつも持たせる無線機の「子機」。

男性職員の手には、その「親機」が握られています。

ディスプレイには「見守り中」の文字。


(日経ビジネスオンラインより引用)

 

この男性たちが持っている機器の名称は「ヒトココ」。

親機と子機の間で電波を飛ばして距離や方向を測定する無線機器です。

同機を開発・販売するのは、九州は福岡に拠点を置く企業・オーセンティックジャパン

 

販売以来、障がい者や高齢者・小さな子供といった方々の外出をサポートする非常に有用な機器として、注目を集めてきました。

 

しかし、その高性能さから、今では別のところでも需要が高まっています。

 

それは、上記のような従来の対象とは想像もつかない方面からの需要。

しかも、人命にかかわる大いなる分野だといいます。

 

今回は、新鋭の技術を用いて、人の暮らしばかりか、人命救助にまでイノベーションを起こす、電子機器会社の発想力に迫ります。

 

 

日本一の技術力を駆使して、人を守り暮らしを支える

冒頭の施設では2016年夏にヒトココを導入したそうです。

その理由は「本人の安全確保はもちろん、地域への配慮もあった」とか。

子機を持つ男性は時折、店舗で飲料を購入せずに飲んでしまうことがあり、近隣で少し問題になっていました。

しかし、むやみに行動を規制してしまっては、当事者やその家族の気持ちを害しますし、地域住民にもかえってそういった方々にマイナスな印象を与えかねません。

 

悩ましい問題を解決するために導入したのが、この新鋭の無線機器だったのです。

 

 

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ヒトココがあれば、入所者が外出中にどこにいるのかがたちどころに分かり、行動をむやみに制限してしまうこともありません。

 

しかも、子機は20gと軽量で、最大3カ月間にわたり充電が不要。

電波の届く距離は町中で200~1000m、障害物の無い場所なら最大約5000mもの検知が可能なのです。

 

その精度は、GPSよりもはるかに高性能だといいます。

 

この性能を可能にしているのは、開発会社・オーセンティックの確かな技術力。

同社は2011年、パナソニックの企画部門の元社員や無線機器の元技術者らが設立しました。


 (確かな想いをもって独立・開業した社のメンバー:同社のHPより引用)

 

このように、大企業の企画力と超一流の開発力を駆使し、造り出された次世代の無線機器。

それが「ヒトココ」なのです。

 

 

新たなサービスとは?遭難者の命を包括的に守る!?

ヒトココは発売から約3年。

2016年11月期のユーザー数が、6000人を超えました。

 

これまでの同機のメインユーザーは、障がい者や高齢者、子どもの見守りが必要な施設や家族でした。

 

しかし、昨年2016年からは販路を拡大したそうです。

しかもそれは、これまでの対象とはまったく異なる方面で。

 

いったい、どんな分野に販路拡大したのでしょう。

 

 

同社は、なんとアウトドア用品専門店の元役員を迎え入れ、登山者向け市場の開拓を加速したのです。

 

誰でもできるアウトドアスポーツとして、老若男女問わず人気がある登山。

しかし、しばしば問題となるのは、登山者の遭難。

GPSを持っていても、GPSの電波が届かないような場所で捜索が難航することも多く、時には遭難者が死亡してしまうという痛ましい事件に発展してしまうこともあります。

 

そこで登場するのが、「ヒトココ」!

 

登山者が事前に「ヒトココ」のサービスに登録しておけば、万が一遭難に遭っても、すぐに「子機」により居場所が特定され、救助が来る――というシステムです。

 

現在では、北海道や長野県など6道県の警察東京消防庁のハイパーレスキューなどが、遭難者の捜索や二次遭難の防止のためにヒトココを利用しているとか。

 

 

 

驚くべきはこれだけではありません。

 

 

なんと、子機の貸し出しとセットで、遭難時に救助ヘリが来るサービスも提供したというのです!

 

驚くべきシステムですが、これは「事前に年会費をもらって機器をリースする」という生命保険と同じようなシステムだからできること。

同社は、その売上の一部を、提携の救助業者に支払います。

収益に波がある救助事業にこれは渡りに船。

そのため、「運行業者は原価に近い価格でヘリを飛ばしてくれる」のだそうです。

 

しかも、そのためにユーザーがかかる費用は、1日当たりわずか10円!

 

こんなに安くで、万が一の時ヘリを飛ばしてくれるのなら加入しないと損ですよね!

 

 

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このように、独自の技術にアイデアを組み合わせて、緊急時の人命救助に革新的な仕組みを普及させようとしているオーセンティック。

 

2017年11月期の目標については、ヒトココユーザー数は前期比約2.5倍の1万6000人、売上高は約5倍の1億5000万円を目指すといいます。

 


(今年は爆発的な売上上昇を目指す:日経ビジネスオンラインより引用)

 

 

まとめ

一流の企画力・技術力を駆使して、一定の範囲に限定されるがGPSより高性能な通信機器「ヒトココ」を造り上げたオーセンティックジャパン。

 

はじめは、介護福祉の分野や、一般家庭を対象に販売をしてきましたが、昨年より販路を拡大し山岳遭難者の人命救助にも乗り出し、警察・レスキュー隊・救助業者とも提携して、人命救助の仕組みに「革命」を起こしつつあります。

 

その姿はまるで、拠点を置く九州から、「救助の大型台風」を全国に巻き起こしているようです?

 

どんな「嵐」で人々を救うのか。

 

ザ・九州男児――オーセンティックジャパンのこれからが楽しみです。

 

 

会社情報

企業名
AUTHENTIC JAPAN株式会社

 

本 社
福岡県福岡市西区徳永1085-16

 

設 立
2011年12月

 

代 表
久我 一総

 

従業員数
4名

 

資本金
4100万円

 

売上高
3100万円 (2016年11月期)

 

事業内容
小型無線機器「ヒトココ」の製造・販売

 

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